ヴァイオリニスト奥村智洋のブログ「こんな日々です」

音楽のこと・趣味の鉄道写真のこと・etc.

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10/19(日)阿佐ヶ谷「ヴィオロン」SPレコードコンサート 2014.10.21 

一昨日10月19日(日)、私はおよそ3ヶ月ぶりに、阿佐ヶ谷にある名曲喫茶「ヴィオロン」にて開かれた・・・
「SPレコードコンサート」に、足を運んできました(^.^)↓
1ヴィオロン1019
名曲喫茶ヴィオロン

以前にも書きましたが、この「ヴィオロン」のSPレコードコンサートは・・・
通常毎月一回、第3日曜日に、開催されているんですね(^o^)

このコンサートの開演時間は、午後6時でしたが・・・
一昨日私は、出来るだけ良い席を確保したいという思いから(^.^)
午後5時15分には、現地に到着しておりました!(*^_^*)

そして早めに現地に行った甲斐があって(^.^)
私は今回も、蓄音器「クレデンザ」が、ちょうど目の前に見える( ゚∀゚)
“かぶりつき”最上等の席を、確保することが出来ました(^^)v

その“かぶりつき”席から見た光景は、こちらです(*´∀`)b↓
2クレデンザ1019
米ビクター蓄音器の名機「クレデンザ」

私は「ヴィオロン」にて開かれている「SPレコードコンサート」に参加するのは、今回で3回目でしたが・・・
今回は早めに入店した恩恵が、ひとつあったんですね(^.^)

その“恩恵”とは、この店のSPレコードコンサートで使用される、厖大な「針コレクション」を・・・
今回初めて、間近に見せていただけたことでした!ヽ(^。^)ノ↓
3針コレクション11019

4針コレクション21019

いやぁこれまで私がこの店の、SPレコードコンサートを聴きに行った際は、一昨日も含めてですが・・・
本来自分の好みである「竹針」ではなく(^_^;)
「鉄針」が毎回使用されてきていたわけですね。

ですが私好みではない「鉄針」が、毎回SPレコードコンサートで使われていたにもかかわらず(^^ゞ
この店で聴くときに限っては、鉄針の音質はSPレコードと非常に良くマッチしていて(^o^)
文句のつけようが全く無いほど、見事な音だったんですね!

「自分が全く好きではない鉄針でありながら、これ程音が素晴らしいのは何故なんだろう」
と正直私は不思議に思っていましたが(・.・;)

今回ようやくその謎が解けました!

「ヴィオロン」店主の寺元さんは、SPレコードコンサートが開かれる度に・・・
毎回時間をかけて、試聴を繰り返しておられたんですね!

そして彼の厖大な“針コレクション”のなかから、その日かけられる・・・
SPレコードに合う針を、念入りにセレクトするという(^.^)
たゆまぬ努力を、ずっとやってこられていたわけです(*^_^*)

寺元さんの、毎月一度の「SPレコードコンサート」にかける情熱と、不断の努力に対しては・・・
私は本当に敬服してしまいますね!!

そしてドリンクは、前々回5月&前回7月のSPレコードコンサートのときと同様、一昨日も・・・
私はブランデー入りコーヒーを注文しました(^.^)↓
5ブランデー入りコーヒー1019
ブランデー入りコーヒー(SPレコードコンサートのときは1ドリンク代込1,000円)

さて今回のコンサートは、20世紀前半フランスの、ドビュッシーと並ぶ偉大な作曲家・・・
「モーリス・ラヴェル特集」として、プログラムが組まれておりました↓
6プログラム11019

7プログラム21019
亡き王女のためのパヴァーヌ
アンドレ・クリュイタンス指揮
パリ音楽院管弦楽団
ルシアン・テヴェ(ホルン)
1950年1月17日、シャンゼリゼ劇場での録音
仏Pathe PD116

弦楽四重奏曲 ヘ長調
ガリミール四重奏団
1934年、作曲者監修下での録音
仏POLYDOR 516.578~80

ハバネラ形式のヴォカリーズ
ルネ・ドリア[1921.2.13~](ソプラノ)
タッソ・ヤノプーロ[1897.10.16~1970](ピアノ)
1949年録音
仏Pathé PD101A

組曲『クープランの墓』
ピエロ・コッポラ指揮
パリ音楽院管弦楽団
1930年10月27日、サル・ショパンでの録音
仏DISQUE "GRAMOPHONE” W1163~64

ヴァイオリンソナタ ト長調
ジャンヌ・ゴーティエ(ヴァイオリン)
イヴォンヌ・ルフェビュール(ピアノ)
1950年4月11日録音
仏LE CHANT DU MONDE 5056~57

ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ
ジャック・ジャンセン(バリトン)
1948年録音
仏DECCA AB20120~21

この↑今回のプログラムの中で、私にとっての特筆すべき“目玉”は、まず何を差し置いても・・・
ガリミール四重奏団が演奏する、「弦楽四重奏曲へ長調」でした!↓
8ガリミール四重奏団1019
ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調  第一楽章
ガリミール四重奏団
1934年、作曲者監修下での録音
仏POLYDOR 516.578

この「ガリミール弦楽四重奏団」で、ファーストヴァイオリンパートを担当していたのが・・・
フェリックス・ガリミール(1910-1999)氏であります(^.^)

ガリミール氏はオーストリアのウィーン出身のヴァイオリニストで、後年アメリカに移住しましたが・・・
彼のキャリアの初期は自分の3人の姉妹と、弦楽四重奏団を結成して(@_@)
ヨーロッパでたいへん活躍されていたんですね!

兄弟4人でプロの弦楽四重奏団を結成してしまうとは、まるで大昔の野球漫画・・・
「一発貫太君」を連想してしまうような話ではありますが(^_^;)

じつは私は、ジュリアード音楽院に留学して2年目の1989年から、F・ガリミール氏の室内楽のレッスンを・・・
学校で授業がある期間(9月~5月)は、4年間ずっと毎週受講しておりましたし(@_@)

1995年夏に私が「マールボロ音楽祭」に参加した際にも、彼のお世話になっておりました(@_@;)

つまりガリミール氏は、長年に渡る、私の師匠だったわけです!!\(◎o◎)/!

私は自分の師匠の演奏を、SPレコードを通して・・・
阿佐ヶ谷の名曲喫茶にて聴けるチャンスが訪れるとは、夢にも思っていませんでしたし('∀`)

今回そのチャンスが巡ってきたことを、とても幸せに思いました!(*´∀`)b

ですがそのガリミール先生が演奏する、「弦楽四重奏曲」がかけられた瞬間は、正直に申しますと・・・
私は期待と不安で、胸が一杯になってしまったんですね《(;´Д`)》

実際に私が受講していたガリミール先生のレッスンは、本当に分かりやすく的を得ていて、毎回素晴らしいものでしたし・・・
私は彼を非常に敬愛し慕っていたのは、紛れもない事実であります(*^_^*)

ですが私は彼の若かりし頃の録音は、SPレコードはもとより、LPやCDでも・・・
これまで一度たりとも聴いた事がありませんでしたし(^^ゞ

彼が率いていた弦楽四重奏団の演奏が、どれ程のレベルだったのかについても・・・
私は正直、全く想像もつきませんでした(・。・;

果たしてガリミール四重奏団の演奏が、「ヴィオロン」に集まっていたお客に無事受け入れられるか・・・
私は大いに不安でしたし(^_^;)

「先生、お願いですからここで良い演奏をして、皆を納得させて下さいね」
と、まるで自分はボクシングのリングの脇で、必死に応援する・・・
セコンドのような気持ちでした(;´Д`)

つまり私は今回、ガリミール四重奏団のSPレコードがかかっていた間はずっと・・・
冷静且つ客観的に演奏を批評する能力が、完全に欠如していたんですね《(;´Д`)》

さて私が今回初めて聴いた、若かりし頃のガリミール先生の演奏は・・・
私の期待を、遥かに上回るものでした!

録音当時24歳であった彼のヴァイオリンの音は、本当に美しく('∀`)
若々しく凛々しく、ダンディー且つ端正な演奏&解釈であり(*´∀`)b
ウットリするほど、最高に素晴らしい名演だったんですね!ヽ(*´∀`*)ノ.+゚

少なくとも私が自分の人生のなかで、今まで聴いてきた「ラヴェル:弦楽四重奏曲」のなかでは・・・
今回聴いた「ガリミール四重奏団」が、もっとも優れた演奏だと思いました!o(*'▽'*)/

――まぁ私はこの時、客観的に演奏の良し悪しを判断する能力を、完全に失っておりましたので(^^ゞ
私の言っていることが正しいかどうかは、全く自信が持てませんが(^_^;)――

私は今回SPレコードがかかっていた間はずっと・・・
24歳のガリミール先生が、あの世から蘇って自分のすぐ目の前に立っている錯覚がしましたし('∀`)
それだけで胸が一杯になってしまいました(*´A`*)

それと同時に、ガリミール先生からは、
「おいトモヒロ、最近の君は一体どうしてしまったんだ、もっとしっかり努力をして、良い音楽家を目指して頑張らなければ駄目じゃないか、いい加減目を覚ませよ」
とのお叱りを受けたような気がしてd(゚Д゚*)

私は思わずうろたえてしまったんですねぇ(苦笑)

そのようなわけで、私は一昨日は「弦楽四重奏曲へ長調」を聴き終わった時点で・・・

もう十分“お腹一杯”になってしまいましたが(^^ゞ

プログラム後半の、女流ヴァイオリニストジャンヌ・ゴーティエ演奏による、「ヴァイオリンソナタ」も・・・
透明感ある演奏で、なかなか良かったと思いましたし(^.^)

「ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ」を歌ったバリトン歌手のジャック・ジャンセンは・・・
素晴らしい歌声だったと思いました(^o^)

そしてアンコールで、私にとっては嬉しいサプライズがありました(^.^)

アンコール一曲目は、ピアノ曲「水の戯れ」がかけられたので、
「あぁ今日もヴァイオリン曲のアンコールは無しか」
と私は半ば諦めかけたところでしたが・・・

なんとアンコール二曲目で、女流史上最高のヴァイオリニストであった、ジネット・ヌヴー演奏の・・・
「ハバネラ形式の小品」が、最後にかけられたんですね(@_@)↓
9ヌヴ―1019
ラヴェル:ハバネラ形式の小品
ジネット・ヌヴー(ヴァイオリン)
ジャン・ヌヴー(ピアノ)
1948年8月録音

私が参加していた「ヴィオロン」のSPレコードコンサートで、ヴァイオリン曲がアンコールでかけられたことは・・・
これまで一度も無かったんですね。

ですから今回ヴァイオリン曲が、アンコールでかけられたことについては・・・
私はあたかも「ビンゴ」が当たったかのように、大喜びしてしまいました!ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ

ヌヴー演奏の「ハバネラ形式の小品」は、美しいだけでなく陰影が伴っていて・・・
フレージングも見事で(^o^)
本当に心に残る名演奏でしたね!

奥村智洋
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カテゴリ: その他

[edit]

Posted on 2014/10/21 Tue. 23:58    TB: --    CM: 2

この記事に対するコメント

お疲れ様でした。すばらしいレコードコンサートだったんですね!
この日はジェフのホームゲームがあって、私は年間チケットを買っているので、そちらを優先させてしまったのですが、今回の記事を拝見して「ああ行きたかったなあ。」と思いました。

奥村さんのご経歴で「フェリックス・ガリミア氏に師事。」というのは記憶していましたが、このレコードコンサートの告知で「ガリミール四重奏団」の名前を見た時には、まさか、首席奏者の方が奥村さんの先生とは思ってもみませんでした。
大切な先生の若い時の演奏との巡り合い、本当に「縁」ですね。

ラヴェルの「弦楽四重奏曲」は、実はこれまでちゃんと聴いたことがないので、ゆっくり聴いてみたいと思います。

ジネット・ヌヴーは、以前に奥村さんが紹介して下さったリヒャルト・シュトラウスのヴァイオリンソナタの演奏をyoutubeで聴いて好きになりました。
最近、SPレコードからの復刻のシベリウスのヴァイオリン協奏曲のCDを聴きましたが、すばらしかったです。同じCDに「ハバネラ形式の小品」も入っているので、週末に改めて聴いてみようと思います。

URL | パオロロッシ #-

2014/10/22 22:32 * 編集 *

パオロロッシ様

コメント有難うございました。
金さえ積めば、誰でもCDの録音&リリースが簡単に出来るような、今の時代とは全く違って(^^ゞ
昔のSPレコード時代にはほとんどの音楽家にとっては、余程実力&運に恵まれない限りは・・・
録音の機会が巡って来ることは、まず無かったわけですね!
「後世に遺すべき名盤」と呼ばれる程の、SPレコードをのこすことが出来た・・・
ものすごい先生の教えを、長年に渡って受けていた私は、非常にラッキーだったと、今回改めて実感しました!!
今の若い子たちにとっては、当然そのような恩恵を受ける機会は、絶対に無いですから。


実際ガリミール先生は、私が彼に習っていた間はずっと・・・
私を非常に高く評価して下さっておりましたヽ(´▽`)ノ
その上ガリミール先生は、
「トモヒロはソリストクラスの実力を持っているし、今後室内楽奏者としてではなく、ソリスト目指すべきだ」
と、ディレイ先生に強く進言いただいたこともありました!
残念ながら結果的には、私は自分の力不足で、「ソリスト」になれなかったどころか・・・
(まぁこれはヴァイオリンの力量だけの問題というわけでもありませんが(^^ゞ)
今のどうしようもない体たらくに陥ってしまいましたが('・_・`)
(;´д`)トホホ
これについては私は、内心忸怩たるものがありますねぇ《(;´Д`)》

URL | Tomohiro OKUMURA #-

2014/10/25 21:31 * 編集 *

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