ヴァイオリニスト奥村智洋のブログ「こんな日々です」

音楽のこと・趣味の鉄道写真のこと・etc.

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人生初山中湖 後篇2014.8.7 

前回からの続きです。

私を乗せた職場の同僚、チェロのM先生…いやM大明神様の車は(^^ゞ
山中湖畔を離れて・・・
そこから山道を登ってゆきました。

そして多少道に迷いながらも(^^ゞ
無事I氏の工房に到着することが出来ました!(^.^)

私はI氏にお会いしたことは、これまで一度もありませんでしたが・・・

彼は弦楽器製作者としては、日本では第一人者でして(^o^)
非常に立派な仕事をされておられる方なんですね!

そしてM大明神は、なんとI氏が製作したチェロを・・・
今現在は愛奏されておられるわけです\(◎o◎)/!

私はI氏の工房に行ったのも、今回が初めてでしたが・・・

「こんな人里離れた、自然に囲まれた場所に工房を持てて、そこで仕事が出来るとは、なんと素敵なことだろう」
と人間恐怖症の私は、彼を非常に羨ましく思った次第です(^.^)

もし将来何らかの間違いで(^^ゞ
私が大金持ちになれたとしたら・・・

「自分もI氏の工房のような山荘に籠って、隠遁生活を送りたいなぁ」
と、私は心の底から思いましたね!(^.^)

そしてもしその際自分の生徒に、レッスンをしなければならなくても・・・
私はその山荘から一歩も外出せず(^.^)

ネットテレビ中継を通じて、下界に住んでいる相手の生徒に向かって、
「おーい君ねぇ、そんなに指板にバンバン指を叩きつけても、良い音なんて出るわけないよ、もっと脱力しなさい!」
などと教えることが出来たら、もう最高ですね!

ところでこの日は何故東京からはるばる、山梨のI氏の工房まで出かけたのかと申しますと・・・

(M大明神にとっては、自分のチェロの駒を、夏用のものに取り換えてもらうという、別の目的もありましたが(^^ゞ)

それはI氏が所有している蓄音器&SPレコードを、試聴させてもらう、というのが主な目的でした。

じつは私はM大明神からは、事前に度々・・・

「この前I氏の工房でまた蓄音器を聴かせてもらったんですよ~彼の蓄音器&SPレコードコレクションは物凄くて~それから彼の工房の家は、ヴァイオリンの構造と全く同じで、床はかえで(楓)、天井はもみ(樅)で出来ているんですよ~だからこそ蓄音器の音も、部屋の木材と共鳴して、最高に鳴り響くんですね~♪」

などと自慢たらたら、聞かされていたんですね!

・・・じつは彼が仰っていたことの大半は、“知ったかぶり”だったということは、後に判明しましたが(^^ゞ・・・

「ワァオ!それほどまでに素晴らしい音質で、蓄音器&SPレコードが聴けるのであれば、ぜひ自分も行ってみなければ」
と私は考えまして・・・

私はM大明神におねだりをして・・・
――自分がM大明神の娘の、“元教師”だったという立場も利用しながら――
( ̄∇ ̄)ニヤッ

今回山梨のI氏の工房まで、彼の車で連れてきてもらったという次第です!

さてI氏の蓄音器コレクションは、以下の通りでした↓
1クレデンザ2台0731
画面左:SPレコードラック 中央:米ビクター「クレデンザ」 右:米ビクター「クレデンザ」

2HMV3台+シネイ0731
画面手前から 英HMV194、英HMV163、英HMV157、米シネイ

↑いやぁここでは合計6台もの様々な蓄音器が、所狭しと並べられていたわけですが・・・
これはもはや、骨董屋か博物館と呼んだ方が良さそうですね!
( ゚д゚)ポカーン

ちなみにI氏は、「クレデンザ」を二台も所有しておられたのですが ( ゚д゚)ポカーン

SPレコードについても、全く同一のものを・・・
わざわざ2枚ずつ蒐集する、というやり方をされていたんですね\(◎o◎)/!

なんでも一枚は「試聴用」、もう一枚は「保存用」、とのことでしたが・・・

ちなみに筋金入りのアイドルヲタクというものは、同一の写真集を、それぞれ3冊ずつ購入するという話を・・・
私は人づてに聞いたことがあるわけですね。

なんでも一冊目は観賞用、二冊目は保存用、そして三冊目は●●用にするのだとか・・・
(三冊目●●用が何を意味しているのかは、秘密ですが♪)

「I氏の蒐集の仕方は、まさにアイドルヲタクと一緒だなぁ」
と、私は呆れてしまいました(^_^;)

ただ私の正直な感想を、言わせていただきますと(^^ゞ

I氏はヴァイオリン製作者としては、立派な仕事をされる、素晴らしい職人であろうということは・・・
間違いなく確かだと、私は思うわけです。

実際にM大明神のチェロも、彼が演奏すると・・・
本当に素晴らしい音が奏でられるわけですし!

ですが彼の蓄音器コレクション&SPレコードにつきましては・・・
(彼のSPレコードの蒐集歴は、ごくほんの最近というのが、主な原因かも知れませんが)

私にとっては、正直???なことばかりでしたねぇ(~o~)

まず「クレデンザ」を二台所有しておられたことも、全く意味不明で・・・
私には「成金によるお金の無駄遣い」としか思えなかったですし(~o~)

HMV3台持っておられたことも、意味不明で・・・
「似たような機種を3台揃えても、全く意味無いでしょ」
と私は思いましたし(~_~)

HMV3台+クレデンザ1台には、竹針でなく鉄針がつけられていたことも・・・
私は全く気に入りませんでした(~_~;)

ちなみに「蓄音器には鉄針をつけた方が、力強くてくっきりした音が出て良い」
と思っている人は、巷には大勢いるようですが・・・

「小規模編成のアンサンブルとか、とくにヴァイオリン曲を再生する際は、絶対に鉄針ではなく竹針のほうが良い」
ということは・・・
私は声を大にして主張していきたいですね!

もっともオーケストラみたいな大規模な編成のものについては・・・
竹針では全ての音を再生し切れないので、鉄針をつけるしか無いわけですが。

そもそもオケ曲を聴くのであれば、SPよりもLPの方がずっと良い音がしますし・・・
私は交響曲をわざわざSPレコードで聴く意味自体が、全く無いような気もしますね。

そして今回何よりも私が残念に思ったのは、楓と樅という木材が、ふんだんに使われたこの工房は・・・
総じて明る過ぎる音で、ワンワンと聴こえてしまっていたことです。

とくに英HMVのほうは、私にはひどい音に聴こえまして・・・
キンキンと耳障りな音にしか、聴こえませんでしたねぇ(-_-;)

私はHMVがビクターより劣っていると言いたいわけでは、決して無いということは・・・
ここで念を押しておきたいと思いますが。

「え~これが蓄音器の音?!この程度の音と比べたら、自分の『アンコールCD』あたりでも、それなりのアンプ&スピーカーを通せば、ずっとマシに聴こえるじゃない」
と、私はすこぶるガッカリしてしまいましたorz

こんなに無駄な金遣いをするくらいなら、まず真っ先にカーペットとカーテンを購入して・・・
それを部屋に張り巡らして、音響を改善することを考えるべきだと、私は思った次第ですね!

とは言えクレデンザの一台(写真左の方)には、相当優秀なカートリッジが装着されていまして(^.^)
I氏もそのカートリッジのみには、竹針をつけて聴くようにされていたので(^o^)

その機種だけは、まぁまぁまともな蓄音器の音に聴こえましたねヽ(^。^)ノ

まぁビクター「クレデンザ」は、英HMVと比較すると・・・
もともとかなり地味め&暗めの音にチューニングされているので(^.^)

キンキンと甲高く聴こえてしまう傾向がある、この部屋でも・・・
何とか試聴に耐えることが出来た、というわけです(^o^)

そしてこの日I氏が私たちに聴かせてくれたSPレコードは、大半が2線級のものばかりで(~_~)
「正直この程度のレベルだったら、自分の『アンコールCD』の演奏と、どっこいどっこいではないか」
などと思っていましたが(^_^;)

なかには素晴らしいSPレコードも、あったわけですね!

まず私が感銘を受けたのは、ミッシャ・エルマン演奏の・・・
「ドボルジャーク:ユーモレスク」でした(^.^)↓
3ユーモレスク0731
ドボルジャーク:ユーモレスク
ミッシャ・エルマン(Vn)ジョゼフ・ボニーム(Pf)

I氏はこのSPレコード↑を再生中に、
「私はエルマンあまり好きじゃない」
などと仰りながら(+_+)
途中で再生を止めようとされたのですが(*_*)

私は必死に彼を押し止めて(^^ゞ
最後まで聴かせてもらいました。

皆さまもご存じの通り、エルマンは「エルマン・トーン(エルマン・サウンド)」と、巷で呼ばれていた程の・・・
ものすごい特別な美音を持ったヴァイオリニストなんですね!

私自身も、常日頃
「どうしたらエルマンのような、美しいヴァイオリンの音色が出せるんだろう」
といった感じで、エルマンには強い憧れを抱いております(*^_^*)

私は今回このSPレコードは、他の大半の演奏家のものとは別格に素晴らしく(^o^)
美しい音に聴こえたわけですが・・・

それはエルマンが傑出したヴァイオリニストであったという他に・・・
このレコードを録音・製作したのが、「ビクター」というメジャーレーベルだったということと(^.^)
録音技師が特別優れていたことに、起因しているのだと思いましたねヽ(^o^)丿

私がエルマンを特別好きであることを理解したI氏は、続けて・・・
エルマンが演奏する、「憂鬱なセレナーデ」も聴かせてくれました(^o^)↓
4憂鬱なセレナーデ0731
チャイコフスキー:憂鬱なセレナーデ
ミッシャ・エルマン(Vn)ビクター交響楽団 ナサニエル・シルクレット(指揮)

↑いやぁこれもまぁ見事な、素晴らしい演奏でしたねぇ!(*^_^*)

「憂鬱なセレナーデ」みたいな曲は、下手をすると・・・
メロドラマみたいな俗っぽさが出てしまいがちですが(^^ゞ

エルマンの弾く「チャイコフスキー:憂鬱なセレナーデ」は、色気がある中にも格調が高くて・・・
本当に心に沁み入るような、美しい演奏でした(^o^)

ただこのSPレコードは、欧米盤よりも大分音質が劣る・・・
日本盤だったことが、唯一残念な点でしたが(^_^;)

それからポーランドのヴァイオリニスト、パウル・コハンスキ(コハニスキ)が・・・

著名なピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタインと組んだ、ブラームスのソナタも、見事な演奏でしたね↓
5ブラームス0731
ブラームス:ヴァイオリンソナタ 第3番 ニ短調 第一楽章
パウル・コハンスキ(Vn)アルトゥール・ルービンシュタイン(Pf)

パウル・コハンスキはヴァイオリニストで、作曲家としても活躍しましたが・・・
46歳という若さで亡くなってしまったせいか、現在では編曲者としてのみ、辛うじて名をのこしている程度です。

ちなみに私は「アンコール!!」という自分の小品集CDのなかで・・・
コハンスキが編曲をした「パガニーニ:ラ・カンパネラ」を収録しておりまして(^.^)↓
6アンコールCD裏0731
奥村智洋ヴァイオリン小品集CD「アンコール!!」ジャケット裏

7曲目アップ0731
同上 プログラム アップ

コハンスキ編曲の「パガニーニ:ラ・カンパネラ」の譜面につきましても・・・
現在ではIMSLPというサイトに行けば、簡単に手に入れられますが(^^ゞ

この譜面は絶版だった時期も長く・・・
もともとは滅多に演奏されない、レアな編曲だったわけですね↓
8楽譜0731
コハンスキ編曲の「パガニーニ:ラ・カンパネラ」の譜面 冒頭

それからコハンスキは生前、「グァルネリ・デル・ジェス」の名器を保有していました。

その彼が所有していたヴァイオリンは、およそ100台程のこされている・・・
グァルネリ・デル・ジェス全体のなかでも、最高の名器のひとつでして\(◎o◎)/!

この楽器には現在では、「コハンスキ」というニックネームが、つけられているわけです。

私はコハンスキの演奏を聴くのは、今回が自分の人生で初めてでしたし・・・
これ程素晴らしい録音がのこされていたことも、私は全く知りませんでした(@_@)

このブラームスの演奏は、精緻であり内面的であり、人生を悟り切ったようでもあり・・・
本当に見事な演奏で、私は思わずウットリしてしまいましたね(*^_^*)

またルービンシュタインとのアンサンブルも、文句のつけようのない程、素晴らしいものでした!

ただこの部屋独特の、明るい音響のせいで(^^ゞ
折角のグァルネリ・デル・ジェスの名器の、暗くて渋い音色が・・・
ストラドみたいな明るく爽やかな音に変質してしまっていたのが、残念でしたが(^_^;)

さてもうそろそろお暇しようかと思いはじめた頃・・・
私は何気なくI氏が所有する、「SPレコードのリスト」を見てみたんですね。

するとビックリするような、“お宝”が眠っていることが分かりまして\(◎o◎)/!

「こんなすごいお宝がここにあるとは!拝み倒してでもこれを聴かずには、ここから帰れない!!」
と思った私は、何度もI氏に頭を下げた結果・・・

最後にそのSPレコードを聴かせてもらえることになりましたヽ(^o^)丿

その「お宝」とは、こちらです(*^_^*)↓
9ドッペル0731
J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043
フリッツ・クライスラー 第一ヴァイオリン、エフレム・ジンバリスト 第二ヴァイオリン
弦楽四重奏団 伴奏(クレジット無) 録音:1915年

いやぁ私はヨーアヒム・ハルトナック著「20世紀の名ヴァイオリニスト(白水社)」という本を、昔読んだことがあるんですね。

そのなかでハルトナック氏は、この↑録音のことを、詳細に書かれていて・・・
「これは神がかった、たいへんな名盤だ」というように、大絶賛されていたわけです。

「ヴァイオリンの名演を数限りなく聴いてきたであろうハルトナック氏が、これ程褒めるなんて、この演奏はどれだけ凄いんだろう」
と、私は子供心ながらに思ったわけですね!

私はこの演奏を、LPの復刻版で聴いた経験は、持っていたわけですが・・・
そのLP復刻版で聴いてみた限りでは、音はショボかったし(^^ゞ
正直それ程の感銘は、得られなかったわけです(^_^;)

今回この演奏を初めて、本物のSPレコードで(しかも日本盤でなく欧米盤で)・・・
しかも竹針で聴くチャンスが、巡ってきたわけですが(^.^)

この演奏は、本当にぶったまげるほど、もの凄かったですよ\(◎o◎)/!

この録音がされたのは、1915年だったわけですから・・・
まさにクライスラーが第一次世界大戦に、従軍する直前だったわけですね。

すなわちこの録音は、テクニック的には・・・
クライスラーの絶頂期になされたもの、と言うことも出来るわけです!

クライスラーの演奏は、変幻自在で、なお且つ美しく格調高くて・・・
本当に王者の貫録を漂わせた、見事な演奏でした。

またラッパ吹き込みのものとしては・・・
「これ以上のものは、およそあり得ない」
と思わせる位、音質もバランスも最高でしたねヽ(^o^)丿

「あぁこれほどまでに凄い演奏を聴けたのだから、もう明日死んでしまっても良いや」

と、正直私は思いました!!!

ただしこのクライスラー/ジンバリストの「バッハ:ドッペルコンチェルト」のSP盤は、2枚4面だったんですね。
それで第2楽章の途中で、1枚目から2枚目に切り替わるわけですが・・・

I氏は2枚目のSPレコードを、右隣の違うクレデンザで、再生しようとされたんですね(*_*)

「ひえぇそんなひどい事だけは、お止めくだされ、お代官様!」

と私はあわてて、I氏を押し止めて(^_^;)
同じく左側のクレデンザで再生してもらうのに、成功した次第です!
(´∀`)=зホッ

さて最後の最後に、もの凄い録音を聴くことが出来て、私はすっかり満足しましたが・・・

「M大明神にはこの際、言いたいことを言っておいた方が良いかも知れないな」
と思いまして(^^ゞ

私は帰りの車の中で、彼を少し責めてみることにしたんですね。

「あの程度の蓄音器の音が素晴らしいだなんて、M先生は『本物の音』が全然分かってらっしゃらないんですよ!『シェルマン』とか『ヴィオロン』に通いつめて、もう少し『本物の蓄音器の音』に目覚められた方が良いですよ!」
と、私はM大明神に言い放ったわけです(^^ゞ

すると彼は、一瞬苦悶の表情を浮かべたものの(^_^;)
その奥底には、恍惚や歓喜が秘められていることは・・・
私は瞬時に悟ったんですね!

「あぁやっぱりこの先生は、『真性のマゾヒスト』なんだな」
と私は改めて、得心した次第です!
( ̄ー ̄)ニヤリッ

奥村智洋
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カテゴリ: 音楽のこと

[edit]

Posted on 2014/08/07 Thu. 23:31    TB: --    CM: 8

この記事に対するコメント

「遠征」お疲れ様でした。

クライスラーやエルマン、名前しか知らない伝説の演奏家ですが、聴いてみたい気がします。
SPレコードと蓄音機の世界も奥が深そうですね。鉄針と竹針で全く違うとか、部屋の天井や床の材質で違うとか、興味深いです。

「アンコール!」はすばらしいですよ!

URL | パオロロッシ #-

2014/08/09 23:50 * 編集 *

パオロロッシ様

コメント有難うございました。

エルマンは昔のヴァイオリニストとは言っても、非常に長生きをしましたし・・・
その上晩年に至るまで、彼の演奏技術は全く衰え知らずだったんですね。
ですので彼の晩年に、「ヴァンガード」でステレオ録音された演奏――CD6枚分ありますが――をお聴きいただければ、それだけでも彼の素晴らしさは、十分良く分かるのではないかと思います。
ですがクライスラーのほうは、完全に「SPレコード時代」のヴァイオリニストですから・・・
蓄音器&SPレコードで聴いてみない限り、彼の演奏の素晴らしさは、残念ながら全く分からないでしょうねぇ(^^ゞ

私は2012年3月12日に、初めて蓄音器&SPレコードを、間近に聴く機会に恵まれました。

そのときの模様は、過去記事でも書きましたが↓
http://tomoviolin.blog119.fc2.com/blog-entry-132.html(2012年3月18日付記事)
初めてSPレコードの音を目の当たりにしたときの衝撃は、本当に言葉では言い表せないほどでした!
何と言って良いかは難しいのですが、とにかく機械や電気を通した音と違って、本当に生々しくて、瑞々しくて・・・
まるでその場で演奏家が生き返って、その場で演奏しているようなリアリティがありました!
私にとっては、そのとき聴いたSPレコードの音は・・・
あまりに素晴らし過ぎて、ショックでしたね!\(◎o◎)/!
そのとき私は初めて
「あぁクライスラーは本当はこれほどまでに、ものすごい演奏をしていたのか」
ということを、理解出来ましたし・・・
それ以来私は、クライスラーのファンになったという次第です。

それにしても私がこのときお会いした、宮崎県小林市のコレクターの方は、音楽を本当に良く分かっておられましたし・・・
その方の蓄音器のコンディションも、非常に良好だったんですね。
それでその際ヴァイオリンのSPレコードに関しては、その方は全て竹針で聴かせて下さいました。
ヴァイオリンと竹針の相性が良いことは、私はその時点で既に確認することが出来たわけです。
私にとってはその一番最初の出会いで、蓄音器&SPレコードの「最高の音」に触れられた経験は、非常に大きかったですし・・・
そのときの体験は、後に様々な場所でSPレコードを試聴した際にも、バロメーターとして役立ちました。

もしも私にとっての、蓄音器&SPレコードとの最初の出会いが、今回の山中湖だったとしたら・・・
「ふーん蓄音器ねぇ、あまり大した音ではないな」
という安易な結論に至ってしまったということは、まず間違いありませんねぇ(苦笑)

URL | Tomohiro OKUMURA #-

2014/08/10 18:54 * 編集 *

聴きたい!

実は私はSPとLPの差もよく知らなかったりするのですが、

その上SP録音はradio等の媒体を通してしか聴いたことがなかったりします。

エルマンもCDしか持っていず、クライスラーは復刻版のやはりCDしか聴いたことがありません。

なので生の音、そしてそれは叶わずとも生の?SP音をきいてみたい!!と予々思っていましたが、ブログの記事を拝読し、さらにその思いが強まりました。

エルマントーン、生で聴いてみたかったです。

ちなみに、私は山梨出身。湖ならやはり西湖、山中湖でしょう。富士山も日本一!

URL | みー #-

2014/08/10 23:02 * 編集 *

ご返信ありがとうございます。
紹介して下さったエルマンのCDに収録されている演奏のいくつかをネットで聴くことができました。
本当に美しい音で、うっとりしてしまいました。
CDも欲しくなって。「ああ、今月はおカネが・・・」と思いながらも、アマゾンで「ほしいものリスト」にとりあえず入れました。他の出費(お酒?)を節約して買おうと思います(笑)。
クライスラーも聴いてみたいです。SPと蓄音機で聴ける機会を探してみようかなと思います。

一番最初の出会いが最高のものであるということは大切なことですね。
私は昔の陶磁器を見るのが好きなのですが、本当に好きになったきっかけは、大阪市立東洋陶磁美術館にある「安宅コレクション」という中国と朝鮮の陶磁器のコレクションでした。http://www.moco.or.jp/exhibition/2001/20.html
素人の私が見ても「これはすばらしい」と思えるものばかりでした。
その後、東京と大阪で更に2回見ましたが、今も他の美術館で陶磁器を見る時には、思い出して比較したりしています。
音楽にしても美術にしても、良いものを見きわめる目を持ったコレクターの方の存在というのは文化にとって重要ですね。

URL | パオロロッシ #-

2014/08/11 23:23 * 編集 *

みー様

コメント有難うございました。
私は昭和40年代生まれの人間ですから(^^ゞ
当然自分が十代の頃は、もっぱらLPレコードを聴いて育ちましたし・・・
LPレコードの音質については、良く理解しているつもりなんですね。
それでSPレコードは、見た目はLPレコードと似ているかも知れませんが(^^ゞ
両者の材質、収録時間、回転数は全然異なりますし・・・
結果そこから出てくる音質も、全くの別物なんですね。
もっともSPレコードと一口に言っても・・・
1925年以降の電気録音と、それ以前のラッパ吹き込みでは、音質は全然異なります(もちろん電気録音されたものの方が、ラッパ吹き込みよりも音質は断然良いわけですが)。
また蓄音器のほうも1930年代からは、電気蓄音機が主流になりましたが・・・
それ以前のゼンマイ式の蓄音機と電蓄とでは、システムも音質も全然異なるわけですね(もちろんゼンマイ式の蓄音機の方が、電気を全く通さない分、電蓄よりもずっと自然な音がしますが)。
もし興味がおありでしたら、銀座3丁目に蓄音器&SPレコード専門店「シェルマン」がありますので・・・
一度足を運んでみられたら良いと思います(^.^)

URL | Tomohiro OKUMURA #-

2014/08/12 00:33 * 編集 *

パオロロッシ様

コメント有難うございました。

今現在では全てが入手可能かどうかは、良く知りませんが(^^ゞ
エルマンの「ヴァンガードステレオ録音」のCDは、全部で6点存在するわけですね↓
・メンコン/ラロ:スペイン交響曲
・ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲/サンサーンス:ロンカプ
・バッハ/ヴィヴァルディ/ナルディーニ 協奏曲集
・エルマン 愛奏曲集(小品集)
・クライスラー作品集
・ユダヤの作品集
いやぁこの6枚のCDはどれを取っても、本当に素晴らしい出来栄えですし(^.^)
どのCDを聴いてみても、まるで魔法がかけられたかの如く、惹き込まれてしまいます!

このなかで私の一推しを、敢えて挙げるとすると・・・
それはなんといっても、「ハチャトゥリアン」ですね!(^o^)
私はエルマン演奏の、このハチャトゥリアン協奏曲は、自分が小学生のときに、LPで初めて聴きましたが・・・
そのときあまりの美音と、哀愁漂う見事な演奏を目の当たりにして、
「これはすごい!!」
とビックリしてしまった次第です!

その後ハルトナック著「20世紀の名ヴァイオリニスト」を読んだのですが・・・
その本のなかのエルマンについての記述で、非常に驚いたことがあります。
ハルトナック氏によると、エルマンは容姿については、他のソリストと比べるとそれ程恵まれておらず・・・
ソリストとしてはスター性に欠けていたため(^^ゞ
その容姿のせいで、彼はしばらくの間ソリストとして第一線の舞台からは・・・
遠ざかってしまっていた時期が、あったそうなんですね(*_*)
今よりは聴衆のレベルが、段違いにハイレベルであったであろう、「クラシック音楽黄金期」の欧米でも・・・
そのような理不尽な事態は、起こり得ていたんですねぇ(+_+)

そう言えば
「奥村智洋は容姿があまりにもブサイク過ぎるから、ソリストとして一切活躍出来ないのは当然だ」
みたいな書き込みが、2chでされていたのを・・・
私は読んだことがありますが(>_<)

URL | Tomohiro OKUMURA #-

2014/08/12 22:05 * 編集 *

こんばんは!

エルマンのハチャトゥリアンの協奏曲(メンコン、スペイン協奏曲、ロンカプと2枚組セットになったもの)のCD、アマゾンで販売されていました。
その前にチェックした小品集のCDと一緒に注文しました。届くのが楽しみです。

エルマンの画像、気になって探してしまいました(笑)。
おじいちゃんになってからのが多かったですが、少ないですが若い頃のものもあって、個人的には結構かっこいいんじゃないかと思ったんですが・・・。
ルックスのせいで第一線の舞台から遠ざかっていた時期があったなんて、クラシックの音楽家は芸能人じゃないんだから、ましてやエルマンみたいな人が、そんなのおかしいですよね!(演奏は大したことない人がルックスで売ってるってのは、残念ながらあるのかもしれませんが。)

そして、某巨大掲示板の書き込み、書いた人の音楽ファンとしてのレベル、いや人間性を疑っちゃいますね(怒)。
奥村さんのCDの写真も演奏動画もcoolですよ!(お世辞じゃないですよ。)

URL | パオロロッシ #-

2014/08/15 00:55 * 編集 *

パオロロッシ様

コメント返信遅くなりまして、済みません。
「クラシックの音楽家は芸能人ではない」
というのは、私も全くおっしゃる通りだと思っています。
私は自分が芸能人だなどとは、1ミリも思っていませんし・・・
自分は言ってみれば「職人」であると――私自身ではそう思っているわけです。

ですから「演奏家のルックスの良し悪し」などということも・・・
自分は全く興味が無い事なんですね(^^ゞ

ですがクラシックの音楽家のなかには、
「自分は芸能人だ」
と思って、ルックス重視でやっている人は大勢いますし(~_~)

クラシックの関係者&マネジメントのなかにも
「クラシック音楽界も芸能界みたいにしてしまった方が、脚光も浴びるし、手っ取り早く金儲けが出来ていいんじゃないか」
との考えを持って、邁進している方々も、大勢いるというのが・・・
今の現実なんですねぇ(~o~)

URL | Tomohiro OKUMURA #-

2014/08/18 23:52 * 編集 *

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