ヴァイオリニスト奥村智洋のブログ「こんな日々です」

音楽のこと・趣味の鉄道写真のこと・etc.

08« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»10
 

5月18日(日)阿佐ヶ谷「ヴィオロン」のSPレコードコンサート 2014.5.20 

杉並区阿佐ヶ谷にある名曲喫茶ヴィオロンについては・・・
一昨年に一度だけ訪問し、当ブログでも記事を書きましたが(^^ゞ↓
http://tomoviolin.blog119.fc2.com/blog-entry-165.html(2012年8月1日付記事)

その時点では全く気づいていないことがありました。

ここでは、定期的に月に一回(毎月第3日曜日に)SPレコードコンサートを開催しているのですが・・・
その事については、つい最近まで私は全く知らなかったんですね(@_@)

今月のコンサートが「第156回」ということですから・・・
「ヴィオロン」ではじつにもう10年以上に渡って、SPレコードコンサートを開催していたわけです!!

あ~あ、もっと早くからそれに気がついていれば良かったのに(´・ω・`)

そして一昨日5月18日(日)は、19世紀フランスの作曲家・・・
「カミーユ・サン=サーンス特集」として、SPレコードコンサートが行われるという情報を得ました。

私はヴァイオリニストですから、サン=サーンスと聞けば、有名なヴァイオリン曲・・・
「序奏とロンド・カプリチオーソ」とか、「ハバネラ」あたりを、まず真っ先に思い浮かべるわけです(^.^)

私的には、「序奏とロンド・カプリチオーソ」は・・・
サン=サーンスの全ての作品のなかでも、最高の傑作だと信じていますし(^o^)

「もしジャック・ティボーの独奏で、『ロンカプ』や『ハバネラ』の演奏を蓄音器で聴けるならば、それは夢のような話だなぁ」
と私は心を躍らせてしまいました(*^_^*)

そこで前日17日(土)に「ヴィオロン」に予約の電話をして、席を確保し・・・
翌日(5月18日)夕方に、自宅から徒歩で(^^ゞ
一時間半かけて南下して、阿佐ヶ谷の「ヴィオロン」まで行ってきました↓
1ヴィオロン0518
名曲喫茶ヴィオロン

「ヴィオロン」には開場時間17時半の5分前くらいに・・・
無事到着することが出来ました(^o^)

そして店の入り口で、その日のプログラムを見たのですが・・・
その演目は(私にとっては)かなり意外なものだったんですね(・.・;)↓
2曲目0518
第156回SPレコードコンサート(2014年5月18日)のプログラム

≪21世紀にこれだけは残したいSPの名演奏≫
【第156回 シャルル・カミーユ・サン=サーンス(1835.10.9~1921.12.16)特集】
   2014年5月18日(日) 午後6時より
         於:阿佐ヶ谷ヴィオロン
             解説:板倉重雄

チェロ・ソナタ第1番ハ短調作品32
 ポール・バスレール[1886.3.4-1958.12.11](チェロ)
 イシドール・フィリップ[1863.9.2-1958.2.20](ピアノ)
  1934年6月30日録音
   仏Pathe PAT.12~14

ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調作品75
 アンドレ・パスカル[1894.1.18-1976](ヴァイオリン)
 イシドール・フィリップ(ピアノ)
  1934年6月28&30日録音
   仏Pathe PAT.15~17

交響曲第3番ハ短調作品78《オルガン付き》
 ピエロ・コッポラ[1888.10.11-1971.3.17]指揮
 大交響楽団
  1930年2月5~6日、サル・プレイエルでの録音
   仏DISQUE "GRAMOPHONE" W1092~95

「チェロ・ソナタ」にしても「ヴァイオリン・ソナタ」にしても、サン=サーンスのなかでは決してメジャーな作品ではありませんし・・・
そもそもこの作品のSPレコードがリリースされていたこと自体、私は全く知りませんでしたが(^_^;)

実はサン=サーンスの「ヴァイオリンソナタ第1番」ですが、私が若かりし頃は・・・

この曲は自分にとっては得意なレパートリーでして(^.^)
コンサートでは良く弾く機会がありました(^o^)

1994年に私がニューヨークでデビューリサイタルを開いた際も・・・
私はこのサン=サーンスのヴァイオリンソナタを演奏したんですね(^o^)↓
3チラシ0518
1994年2月28日 リンカーンセンター・アリスタリーホールにて行われたリサイタルのチラシ

4プログラム0518

5アップ0518
同リサイタルのプログラム

いやぁ、思えばこの頃の私は、国際コンクールで優勝した直後でしたし、自分の実力には相当自信もありましたし・・・
「自分は一生涯ソリストとして、世界的に活躍し続けるんだ」
などと壮大な野望を抱いておりました(^^ゞ

まさかその後自分の人生が転落して、日本に逃げ帰る羽目になり(~o~)
(今阪神タイガースにいるN君よりかは、私はアメリカで長年頑張り続けはしましたが(^^ゞ)

20年後には多摩地区にある某中学・高校の非常勤講師をしながら・・・
貧困生活にあえぐ羽目になるなどとは、一瞬たりとも想像しませんでしたねぇ(自虐)

話を元に戻しますが(^^ゞ
今回のプログラムの前半は全て、弦楽器の作品で占められているというのは・・・
弦楽器が奏でる蓄音器の音の虜になっている私にとっては、朗報でした(^o^)

「今回は蓄音器の名機で、ヴァイオリンとチェロの美音をたっぷり楽しめるぞ」
と私はほくそ笑みましたね( ̄ー ̄)ニヤリッ

さて店内に入ると、SPレコードで使用される蓄音器・・・
米ビクターの歴史的名機「クレデンザ」が、中央に鎮座していました↓
6クレデンザ0518
米ヴィクトローラ クレデンザ

そして店主が
「飲み物はコーヒー、アイスコーヒー、ジュースの何になさいますか」
と訊いてこられたので、私はコーヒーを注文しました↓
7コーヒー0518
コーヒー

ここではコーヒーにブランデーを注いでくれるという、滅多にお目にかかれないサービスがあったのですが・・・
コーヒーは大変良質で香り高く、美味しかったです(^.^)

このSPレコードコンサートの代金は、ドリンク代込みで1,000円に設定されているのですが・・・
普段は一杯350円で提供される、美味しいコーヒー代込みで、2時間近くもSPレコードを聴けるわけですから(^o^)
これは非常に良心的な価格設定と言って良いのではないでしょうかヽ(^o^)丿

それに私の場合は、今回は交通費も一切かからなかったわけですし\(^o^)/

今回のコンサートの前半は、「チェロソナタ第1番」と「ヴァイオリンソナタ第1番」でしたが・・・
両方とも3枚6面のアルバムでした。

両方とも1934年6月末に録音されたのですが・・・
これは翌1935年がサン=サーンス生誕100年ということで(@_@)
その年にリリースするために、前年1934年に録音されたもののようです。

そして双方ともに、ピアノはハンガリーのピアニスト、イシドール・フィリップが担当していたのですが・・・
私はチェロ&ヴァイオリン以上に、このイシドール・フィリップのピアノ演奏に、感銘を受けました!

今回のような作品は、ベートーヴェンやブラームスなどの「本物の第一級の作品」と違い・・・
演奏が悪いと陳腐な曲に聴こえてしまいがちですが(^^ゞ

フィリップの演奏は、非常に芸術的で高貴な香りも漂わせていましたし(^o^)
何よりも70歳という年齢に至っても、技巧の衰えを全く感じさせずヽ(^o^)丿
超絶技巧が冴えわたっていたのには、感心させられました。

もっとも西洋の楽器というものは、ピアノにしろヴァイオリンにしろ・・・
幼少期から研鑽を積んで、奏法・脱力というものを良く把握し(^.^)
大人になっても酒や女に溺れることなく(^^;
真面目に努力を続ければ、誰でも齢を取っても弾き続けられるだろうとは思っているのですが。

プログラム後半は、「交響曲第3番『オルガン付き』」で・・・
こちらは4枚8面のアルバムでした。

恥ずかしながら告白をしますが(^^;)
私はサン=サーンスの「交響曲第3番」の全曲は、これまで自分の人生で一度も聴いたことがありませんでした。

多少言い訳じみたことを言わせていただきますと(^^ゞ
私はオケマンではありませんし、オーケストラや交響曲自体にそれ程興味が無いんですね。

何よりも「指揮者」という人種が、楽器を持たずにただ棒を振り回しているだけのくせに(~o~)
不当に多額の金を搾取するという今の音楽界のシステムは・・・
まさに独裁的な「キムジョンイル体制」と同じで(~_~)
私は大嫌いです。

まだ「指揮者」というシステムが確立する以前の・・・
バロック時代のチェンバーアンサンブルのほうが、私は百倍好きですね。

「交響曲第3番」は、「ヴァイオリンソナタ第1番」と作曲年代がほぼ同じ(一年くらいしか違わない)という事実のせいか・・・
曲の構成や、曲想が非常に似通っていたのには、たいへん驚きました(@_@)

「自分がの好きな曲以外も、もっとちゃんと真面目に勉強しなければ」
と私は改めて反省もした次第です(^^ゞ

それからこの曲のオーケストレーションは大変見事でしたし、オルガンも効果的に使われているとは思いましたが・・・
「この曲には二台のピアノも加わっているけど、ピアノをあえてオケ曲に入れる意味はあまり無かったのではないか?」
と、僭越ながら思いました(^^ゞ

交響曲が終わった後、私はもうこれで終了かと思ったのですが・・・
「SP一枚半分(3面分)の恒例のアンコールがあるので、時間がある方は是非お残り下さい」
と司会者が仰ったんですね(^o^)

「これはとうとう『ロンカプ』か『ハバネラ』のどちらか一曲聴けるに違いない」
と私はにわかに期待が膨らみました(^u^)

ですが結局アンコールの曲は・・・
ピアノ小品「トッカータ」(1面分)と、交響詩「オンファールの糸車」(2面分)でした。
ショボーン(´・ω・`)

メンゲルベルグ指揮ニューヨークフィル演奏の「オンファールの糸車」は、たいへん素晴らしい名演ではありましたが・・・

それから今回のコンサートでは最初から最後まで「鉄針」が使用されていたのですが・・・
それも少々残念ではありました。

ここ「ヴィオロン」では、店主が毎年ヨーロッパに行って、レコード針を大量に買い付けて・・・
それをSPレコードコンサートで使用しているという話なんですね。

名機「クレデンザ」にイギリス製の「竹針」をつけたら・・・
一体どのような音で鳴るのか、聴いてみたかったですねぇ(*^_^*)

奥村智洋


スポンサーサイト

カテゴリ: 音楽のこと

[edit]

Posted on 2014/05/20 Tue. 23:32    TB: --    CM: 3

この記事に対するコメント

奥村さんの演奏

奥村さんの演奏、素晴らしいですよ。
立オケでのベートーベン協奏曲、そして、CD収録のラロ協奏曲、いづれも記憶に焼き付いています。

誰がいつ、どういう期間で評価するかはわからないですよね。

奥村さんの作品はデジタルで残していて欲しいと願う者です。

ある意味このブログもそうかと。

奥村さんの演奏を幅広く聴いていただくのは、個人でもいまやインターネット駆使すれば、可能です!

URL | poo #-

2014/05/31 04:52 * 編集 *

poo様

コメントいただき有難うございます。
とくにラロのCDの演奏についてお褒めいただけたのは、とても嬉しいです。

気に入っていただけるかどうかは分かりませんが・・・
近いうちに新しい演奏動画を、Youtubeにアップする予定でおります。
poo様にも是非ご覧いただきたく思います。

URL | Tomohiro OKUMURA #-

2014/06/03 21:55 * 編集 *

奥村さんのサロンコンサートの演奏、youtubeで繰り返し聴かせていただいています。

>近いうちに新しい演奏動画を、Youtubeにアップする予定でおります。
うわあ、楽しみにしています!

URL | パオロロッシ #-

2014/06/05 00:33 * 編集 *

コメントの投稿

Secret

★コメントについて(ブログ管理者より)
当ブログをいつも閲覧していただきありがとうございます。 システムの都合上、奥村宛にいただいたコメントは当方から本人に取り次いでいます。
ただし、不適切と判断した場合は、公開/非公開にかかわらず即時コメントを削除し、取り次ぎも行いません。したがって奥村からの返信もありませんので、何卒ご了承ください。(2015.1.1)

プロフィール

カレンダー

最新記事

最新コメント

カテゴリ

動画

ディスコグラフィー

月別アーカイブ

リンク

検索フォーム

QRコード