ヴァイオリニスト奥村智洋のブログ「こんな日々です」

音楽のこと・趣味の鉄道写真のこと・etc.

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4/26(土)銀座シェルマンSPレコードミニコンサート 2014.4.27 

以前にも何度か書いた事がありましたが・・・
銀座にあるSPレコード&蓄音器専門店の「シェルマン」では、月一回~大体最終土曜日~に、一時間程度のSPレコードコンサートを開催しています↓
1シェルマン0426
SPレコード&蓄音器専門店 シェルマン

私はそのシェルマンで行われているSPレコードコンサートに、ヴァイオリンの演目が含まれているときには・・・
出来るだけ足を運んで、蓄音器が奏でるヴァイオリンの名演奏を自分の耳に刻みつけたいと、普段から思っているんですね。

そして昨日4月26日(土)のプログラムは、なんと・・・
「作曲家フリッツ・クライスラー(1875-1962)の作品特集」ということだったんですね(@_@)

それは取りも直さずヴァイオリンの名演奏を、沢山聴けるということになりますので(^o^)

私は喜び勇んで(^.^)
事前にシェルマンに連絡して、予約を入れてもらいました。

ただ昨日は、私はひとつ大きな問題を抱えておりました。

その問題とは・・・
昨日私は職場の受験準備講習会に出席して、朝から昼12時半までレッスンをしなければならなかったんですね。

シェルマンの「SPレコードミニコンサート」は、14時開始だったのですが(・.・;)
果たして一時間半以内に、職場から銀座に移動できるかどうか、私は大いに不安でした。

土休日のJR中央線は、ほぼ毎日のように慢性的に遅れや人身事故等が発生していますし・・・
もし中央線のどこかで事故が起こって、「特別快速」が運休というような事態にでもなれば、14時までに店に辿り着くのはほぼ無理であろうと予測を立てていました。

私は昨日12時半になると、豊臣秀吉の“中国大返し”の如く(^^ゞ
猛烈な勢いで職場を飛び出し、駅に急いで向かい、中央線の上り電車に飛び乗りました。

そして予定通り国分寺駅で「快速」から「中央特快」に乗り換え、東京方面に向かったわけですが・・・

私の心配をよそに(^_^;)
この日の中央線上りは、最初から最後までほぼ正常に運転を行っていました(^o^)

その後神田駅で山手線に乗り換えて有楽町駅まで乗り、そこから急ぎ足で「シェルマン」に行ったところ・・・
コンサート開始20分前には店に着くことが出来ました(^.^)

そして店に到着すると早速一階で受付を済ませ、二階の会場に行ってみましたが・・・

意外にもその時点では来場者は、まだほとんどいなかったんですね。

それでなんとミニコンサートで使用する蓄音器の真ん前・・・
最前列“かぶりつき”の席を確保することが出来ました!(^o^)

コンサート開始前に店に辿リ着けたばかりか・・・
“ポールポジション”の最高の席を確保出来たわけですから\(^o^)/

そのような事が可能だとは、全く想像していなかった私は・・・
「おぉ何という幸運!きっと私の日ごろの行いが良かったため、天が自分に味方をしたに違いない」
と随分自分勝手なことを思ってしまいました(^^ゞ

さて今回のSPレコードコンサートで使用される蓄音器は、当初・・・
英グラモフォン社の「HMV194」と、告知されていましたが↓
2HMV1940426.jpg
英グラモフォン HMV194

昨日実際に使われたのは、それよりも大型かつ高級で、良い音がする(^.^)
「HMV202」という機種でした↓
3HMV2020426.jpg
英グラモフォン HMV202

そしてプログラムの内容は、以下の通りでした↓
(いずれもフリッツ・クライスラーの作品)

ジノ・フランチェスカッティ(Vn:1901-91)
ウィーン奇想曲

ヨーゼフ・シゲティ(Vn:1892-1973)
中国の太鼓

アンドレアス・ヴァイスゲルバー(Vn:1900-41)
愛の喜び

セルゲイ・ラフマニノフ(P:1873-1943)
愛の悲しみ (ラフマニノフ編)

パブロ・カザルス(Vc:1876-1973)
クープランの様式によるルイ13世の歌とパヴァーヌ

アーサー・カッテラル(Vn:1883-1943)
プニャーニの様式による「テンポ・ディ・メヌエット」

ルネ・シュメー(Vn:1888-?)
プニャーニの様式による「前奏曲とアレグロ」

エリカ・モリーニ(Vn:1904-95)
コレルリの主題による変奏曲

ユーディ・メニューイン(Vn:1916-99)
フランクールの様式によるシシリエンヌとリゴドン

フリッツ・クライスラー(Vn:1875-1962)
ヴィヴァルディの様式による協奏曲ハ長調

今回の10曲のうち、8曲はオリジナルのヴァイオリン独奏(とピアノもしくはオケ伴奏)でしたが・・・

2曲は違いまして(^^ゞ
ラフマニノフ演奏の「愛の悲しみ」はピアノ独奏
カザルス演奏の「ルイ13世の歌とパヴァーヌ」は、チェロ独奏(とピアノ伴奏)でした。

ラフマニノフが編曲をした「愛の悲しみ」は、自身が作曲をした「絵画的練習曲」の如く聴こえましたし・・・
カザルスの「ルイ13世の歌とパヴァーヌ」は、オリジナルのイ短調からト短調に移調されていたため、違う曲のように聴こえて、それなりに興味深くはありました。

ですが全体を通して、もっとも圧巻だったのは、何と言っても・・・

やはりクライスラー自身が自作自演をした(^.^)
最後の「ヴィヴァルディの様式による協奏曲」でしたね!↓
4クライスラーSP0426
クライスラー:ヴィヴァルディの様式による協奏曲ハ長調 2枚組
RCA Victor 11-9266/7

5クライスラージャケット0426
クライスラー:ヴィヴァルディの様式による協奏曲ハ長調 ジャケット

いやぁ「ヴィヴァルディの様式による協奏曲」は、クライスラーの作品のなかでも演奏される機会がほとんど無い、レア中のレアな作品ですし・・・
この協奏曲全曲をクライスラーの自作自演のSPレコードで聴けるということ自体、非常に興奮する出来事でした。

ですがこの録音がなされたのは、1945年でして・・・
クライスラーは大体そのとき70歳という老齢で、演奏家のキャリアとしては引退直前という時期だったわけです。

なので私は演奏技術や演奏内容は、クライスラーの全盛期だった頃に比べれば・・・
相当衰えているに違いないと、正直予想していたわけです。

ですが実際にこの録音を聴いてみると、彼の若い頃と何ら変わらないような・・・
非常に美しい、素晴らしい演奏が蓄音機のスピーカーから流れてきて、ビックリしてしまいましたね!

何よりもクライスラーならではの、朗々たる・・・
豊潤な美しい音色が、この齢まで見事に保たれていたという事実に、私は強く感銘を受けました。

クライスラーのこの素晴らしい録音を聴いてしまった後では・・・
その前に聴いてきた9人の録音は、完全に霞んでしまったというのが、正直な感想ですね。

この「ヴィヴァルディの様式による協奏曲」のSPアルバムは、もう早速買い手がついてしまったようですし・・・
今後このレアなSPレコードが、再び市場に出回る可能性は、非常に低いわけです。

私は今後の自分の人生で、この録音を蓄音器で聴くことは、二度とあり得ないでしょうが・・・
「今日は一期一会の素晴らしい出会いが出来て良かったなぁ!きっと私の日ごろの行いが良かったため、天が自分に味方をしたに違いない」
とまたまた自分勝手なことを思ってしまいました(^^ゞ

それから昨日は、もう一つ勉強になったことがありました。

私はこれまで、SPレコードの回転数は、全てが78回転に統一されていると思っていたんですね。

ですが実際は初期の頃は各社まちまちの回転数で、SPレコードを製造していたようですし・・・
回転数=78と一応基準が統一された後も、コロムビアは80回転でSPレコードを造り続けていた、ということは、昨日初めて知りました。

実際に昨日のSPレコードコンサートでは、コロムビアのレコードは3枚(シゲティ、カザルス、カッテラル)含まれていました。

そのコロムビアのSPレコードをかける度に、係の方は蓄音器の回転数を・・・
78→80に調整されていたんですね(@_@)

私は昨年、クーレンカンプ演奏「シューマン:ヴァイオリン協奏曲」のSPレコードを聴く機会があったのですが・・・
その際ピッチが低くて変だなと内心思っていました。

そのSPレコードもコロムビアだったのですが・・・
そのときも回転数を80に調節すればちゃんとしたピッチで聴けたのだと、初めて合点がゆきましたね(^.^)

最後に昨日は、SPレコードコンサートとは別に、一階にある電気蓄音機で・・・
「ハイフェッツ演奏:サラサーテ『ザパテアード』」
「カンポーリ演奏:フバイ『そよ風』」
のSPレコードも聴かせてもらえました(^.^)

その素晴らしい2枚のSPレコードを聴くことが出来たのも・・・
非常にラッキーでしたね\(^o^)/↓
6電蓄0426
シェルマン一階の電気蓄音機で「ザパテアード」再生中

奥村智洋

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カテゴリ: 音楽のこと

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Posted on 2014/04/27 Sun. 23:53    TB: --    CM: 2

この記事に対するコメント

SPレコード

SPレコードは電気録音が始まった1925年に78rpmに統一されました。ピッチが違っていたのはゼンマイが切れる寸前に伸びきっていたからです。なおクーレンカンプはテレフンケンであり1936年頃録音です。気候がよくなったので聞きに入らしてください!蓄音機は完璧に調整済みです。勿論 竹針です。それに劣らずワインも上等です!

URL | 西東公彦 #-

2014/05/02 16:12 * 編集 *

西東公彦様


このたびはご指摘・訂正いただき、どうも有難うございました。
前回聴かせていただいたクーレンカンプのSPのレーベルは、テレフンケンだったんですね!
近いうちに是非また聴きに伺いたく存じます。
どうぞよろしくお願い致します。

URL | Tomohiro OKUMURA #-

2014/05/07 20:52 * 編集 *

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